自主製作ゲーム(同人ゲーム)を売ることは、どうして難しいのか?

僕は自作ゲームで生計を立てようとしているのですが、一番多い月でも7万円ちょっと、少ない月では1万ほどしか利益が出ていません。

この金額は手数料を差し引いて実際に手元に入ってくる金額ですが、ホームページのレンタルサーバー代金や電気代といった費用は引いていません。

こんな感じで今のところ生計が立つだけの収益がないわけですが、一部をのぞいて同人ゲームで食っていくことを目指している他の人も苦戦しているようです。

 

何故個人制作ゲーム(同人ゲーム)で食っていくのが難しいのかを適当に考えてみました。

・顧客単価が低い

一般的な物品・サービスの通販と比べると、顧客単価が低くなります。

ほとんどの同人ゲームは2000円以下で売られています。

 

・リピート性の商品ではない

同じゲームを同じ人が何本も買うことは基本的にありません。

単価の低さと相まって、1人から得られる利益は非常に低くならざるを得ません。

 

・ニード商品ではない

ゲームはなくても生きていくのに困りませんし、重大な悩みを解決したりするものでもありません。

 

・固定客のアプローチが難しい

一般的な同人ゲームでは、買い手の個人情報を掌握するのは困難です。

商売においては新規顧客を1人獲得するのは、既存客に物を売るよりはるかに難しいのです。

そのため既存客に売るほうがたいていは効率的です。

しかしながら、普通に同人ゲームを作って即売会やダウンロードサイトで売っていては、買った人の情報はまったく残らないか、ダウンロード販売サイトに握られて制作者に降りてきません。

これでは物品の通販のように、新商品が出たら今まで買ったことがある顧客にダイレクトメッセージを送ったりして売り込みをかける事も難しいです。

 

・競合が極めて多い

ゲームという大雑把なくくりで考えた場合、他の同人ゲーム製作者、フリーゲーム制作者、ゲーム制作会社などがライバルになります。

何も考えずにゲームを売ると、完全に趣味で作っているゆえ利益度外視のハイクオリティフリーゲームや、億単位でお金をかけている会社のゲームと比較される事になります。

しかも知っての通り、これらの競合は数が極めて多いのです。

さらに悪いことに企業も無料という謳い文句で商品を売っていたり、低価格製品を出しているのです。

 

・採算分岐点が意外に低くない

一般にゲームは作るのにかなり時間がかかります。

たとえ全部自分1人で作ったとしても、「自分の時間」という見えないコストをかけている事になります。

外注すれば当然さまざまな所でお金がかかります。

そのため開発に使った費用や時間を回収するには、かなりの利益を上げなければなりません。

 

・ゲーム製作者の知識

同人ゲームで食べていきたいと考えている人は、間違いなくゲーム制作が大好きで、しかもそれなりの自信があるのでしょう。

しかし必ずしも経営や商売については詳しくありません。

今まであげたような難しさがあるので、「とにかく時間をかけて良いゲームを作れば利益が出る」といった感じにゲーム製作の面しか見ていないのでは、利益を回収するのは極めて困難、またはバクチになります。

同人ゲーム製作者のレベル

今までちょこちょこ交流会や同人誌即売会に出て、他のゲームを作っていらっしゃる方と話してきました。

そうしているうちに感じた事の1つに、想像以上に本業(または元本業)として創作方面のプロである人が多いことです。

 

プロのゲームデザイナー

プロのゲームプログラマー

プロのイラストレイター

プロのWEBデザイナー

プロのコピーライター

プロのシナリオライター

プロの舞台俳優

デバッガー

etc…

 

そこまで沢山の人と会ったりしたわけでもないのに、これだけ揃っているとなるとそこそこの割合ではないかと思ってしまいます。

クリエイター系の職業ではありませんが、システム会社のプログラマやシステムエンジニアとかも含めるとさらに割合は増えるでしょう。

 

このうち直接本業としてゲームに関わっている人に関しては、最初は「会社でもゲームを作って帰宅してもゲームを作るのは何故?」と思っていました。

しかし自分が短期間ながらゲーププランナーをやった時の経験や、他の方の話を合わせると、やはり会社では自分の好きなゲームが作れるとは限らない、大勢が関わりすぎて自分の作品という感じがしにくいという理由があるのではないかと思っています。

 

そういうこともあり、上にあげたようなプロの方の多くは、あくまでも趣味として同人活動を行っているのではないかと思います。

なので数年かけてプロのゲームプログラマが作ったゲームが、数百円で売っていたり。

 

遊ぶ方には大変嬉しいのですが、個人制作のゲームで食っていくことを目指すと、こういった方々の作品もライバルになる事があると心にとめておいた方がいいでしょう。

同人誌即売会の成果報告

先日のコミックトレジャー16の売上を報告します。

 

ノイアーアンティーカロマン13本

パトルの軍事博物館のカンパ4件

 

計16870円

 

参加費は5、6千円なので元はとりましたが、CDの印刷代や交通費なども含めると2000円ぐらいの赤字です。

 

周りの人を見ていると価格が500円ぐらいとこちらの半額でしたが、売れた本数は同じか少し多いといった感じでした。

おそらくコミケ以外では、よほど知名度があるサークルでない限り、一般向け(成人向けでない)ゲームではこれぐらいが限界なのではないかと思います。

 

コミックトレジャーとコミケ両方に出した事があるサークルに話を伺う機会があったのですが、「コミケだと新作が200本ぐらい売れても、その後コミックトレジャーに出すと10本ぐらいで参加費を回収するのがせいいっぱい」と言っていました。

 

コミックトレジャーは関西では最大の男性向けの即売会ですが、それでもコミケとは雲泥の差です。

ならコミケでと行きたいところですが、コミケは参加するにも抽選制で出れない場合もあります。

なので結局のところ、ダウンロード販売をメインにして、コミケに偏重しすぎずに当選すれば出るという程度で考えておいた方がいいかもしれません。

 

なにはともあれコミックトレジャーに出ることでいろいろ経験できたのはもちろん、他の作者さんや、こちらのホームページを見てきてくださった方、さらには偶然立ち寄った予備自衛官?の人と話せたのが楽しかったです。

本格的な製作から2月ほどたって

「日曜日以外は、1日11時間ゲームを作るぞ!」と覚悟を決めてから、だいたい2月立ちました。

 

以前ゲーム制作会社プランナーのアルバイトをやっていた時は、労働時間は7時間で週4日のみでしたが、それでも体力超貧弱な僕は結構疲れていました(慣れないことをしていたというのが大きいですが・・・)

 

今の祝日無関係で週6日11時間の方が楽・・・とは言いませんが実はそこまではしんどくないです。

 

理由はいくつかありますが、次のような所でしょう

・自分が好きなモノを作っている

・家からでなくていい。(出不精の人には大変嬉しい)

・当然通勤時間がない

・昼寝できる

・IT関係で効率を維持するのに役に立つという1時間に10分の休憩ができる(会社ではとてもできない)

・部屋をうろうろしたり、寝転がってアイデアを考えてもいい(多動気味の人には嬉しい)

・冷房の温度が合わなくなれば、他の人にあわせず自分の好きなように消したりつけたりできる

・自分で目的意識を持って働ける

etc

 

こちらの感覚としては、8割型は目標通りに生活できていると思います。

ただし11時間仕事出来ていない日や集中できない日があるのも事実です。

今後はそういった所をより効率化していかなければなりません。

 

効率化といっても頑張ろうとはすでに思っているわけで、時間管理や意欲関係の本を読んでもっと頑張れる方法を考えています。

 

幸いゲーム全体の進捗具合としてはほぼ計画通りなので、品質を維持しつつ進めていきたいと思います。

誰が買ったか分からないという問題

ゲームを販売していく上で、1つ難しい問題があります。

それは実際に誰が買ったか把握しにくいこと。

 

同人誌即売会で現物を売った場合はもちろん、販売委託サイトで売った場合も実際に誰が買ったかの個人情報を手に入れる事はできません。

これがないと何に困るかというと・・・

まずバグが見つかった場合や、アップデートをする場合に対応する事が困難。

正確な顧客リストが手に入らないため、実際に買った人向けに施策を打つ事が出来ないという事です。

 

 

こちらユーザー登録システムにより、無料ゲームも含めておおよそのプレイヤーを把握することはできるので、全体に連絡を取ることはできます。

おおよそこれで問題はないのですが、パトルの軍事博物館の北朝鮮パッチのように、カンパした人が把握できないため個別に配るのが不可能だったという問題もあります。

急ぎではないですが、カンパした人やソフト購入者を個別に把握できるシステムについても考えた方がいいかもしれません。

コンバージョンレートの問題

ネットビジネスをやるなら、必ず問題になるのがコンバージョンレートです。

コンバージョンレートは、サイトを訪れた人のうち何%の人が実際に商品を買ったかを示す数値です。

100人が来て、1人が買ったのなら1%という計算になります。

 

このコンバージョンレートが高くない限り、いくらサイトを訪れる人が多くても売れません。

売れる数 = 訪問者数×コンバージョンレート

となりますが、コンバージョンレートが元々1%のサイトなら0.5上がっただけで、売れる数は1.5倍になるのです。

 

またこの数値が低いと、ネット広告を打つときに大変不利になります。

ネット広告はクリックごとに広告料を取られる仕組みのため、サイトを訪れても買う人が少なければ赤字になります。

クリック単価が30円として、1つ1000円の商品を、訪れた人1%の人が買うとしたら・・・

広告3000円あたり、1000円の売上となり大赤字です。

 

日本戦争ゲーム開発は、残念ながらコンバージョンレートが大変低く、平時は0.1%しかありません。

ネット上のお店としては、まったくもって失格です。

サイトを改良すると共に、販売するゲームの種類を増やしていかないといけません。

ゲーム制作は週5日にします

少し前の日記で日曜日以外は11時間ほどゲームを作ると宣言しましたが、少し修正します。

 

今までのスケジュールでは、9時間ほどゲームを作って、残り2時間をメールなどの返信、ホームページの更新、経営企画にあてるとしていました。

ところが実際にやってみると、返信や更新などはゲームの内容を考えないとできない部分が多く、思ったより時間がかかるのです。

返信や更新を終えると残り30分ぐらいしかない場合が多く、まともに経営の企画・勉強ができません。

そこで月曜日から金曜日は全てゲーム制作&毎日の更新・返信を行うかわり、土曜日を丸々経営関係にあてることにしました。

 

個人制作で食べていく以上、ただ作っているだけでは看板を掲げないでお店を出している状態になってしまいます。

ゲーム制作と同じぐらい、経営は重要と考えています。

人生かけてゲーム制作

いよいよ本日から、個人製作で食っていくためのゲーム制作を、全精力をもって始めました。

 

これからは毎日11時間ほど、ゲーム制作と経営関係につぎ込みます。

実際に開発会社で働いている人に比べると多いとは言えませんが、土曜祝日も休みなしで年単位で仕事を行うと考えた場合、これぐらいが健康に長く続けられる限界ではないかと思います。

なお日曜日は、ゲーム制作ばかりで視野が狭くなりすぎないように、遊んだり勉強したりする日とします。

 

SEO対策で当面の目標は達成

ネット上で自分で作ったものを売る場合、ホームページはお店になります。

謎の研究所ふらいんぐぱんけーきから、日本戦争ゲーム開発にサイトをリニューアルしたのは、ホームページをビジネスとして通じるお店としての質まで高めるためでした。

昔のページと比べて多くと点で改善が図られていますが、焦点の1つであったSEO対策に関しては当面の目標を達成しました。

「戦車ゲーム」、「戦闘機ゲーム」、「軍事ゲーム」、「ミリタリーゲーム」などそれらしいキワードを複数調査した結果、圧倒的に「戦争ゲーム」の検索回数が多く、かつサイトの趣旨にも近めだったので、それに一番力を入れてキワード対策を行っていました。

そして「戦争ゲーム」というキワードでyahoo、google双方で上位表示に成功しました。

 

その結果、現在は一番多いアクセスがyahoo、次がgoogleからになっています。

 

これで新作などを公開したりレビューサイトに記事を投稿しなくても、毎日一定数は軍事系のゲームに興味がある人がサイトを訪れてくれるようになりました。

 

ただしそれでも何もない平時のユニークアクセスは200~400程度です。

これ以上は現行のサイトのSEO対策だけでは増やしにくいため、より複合的なアクセス数増加作戦を考えられないといけません。